阿蘇のなかブログ

4月22日に種まきしたコシヒカリとササニシキ。

 

ちょうど1週間経った本日、芽が出てきました。

 

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「出てないじゃん。店長のメガネ汚れてるんじゃないの」

 

いやいや、よく見てよ!

 

なんか白いのがポツポツとあるでしょ!

 

種まきを終えた苗箱は苗床に移してキレイに並べます。

 

並べたら「ラブシート」という怪しげな名前の保温シートをかけます。

これをかけておかないと、土の中から芽が出た時に直射日光で芽がやられてしまいます。

また、乾燥防止や保温の役目も兼ねております。

 

シートをかけたら一度水を入れて水にじっくり浸します。

そしたらすぐに水を止めて芽が土から出るまでラブシートをかけたまま待ちます。

 

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うーん、頑張って均したつもりだけど、やっぱ斜めになってるねぇ。

真ん中あたりがちょっと低いねぇ。適当だねぇ。

 

まだ朝晩寒いからビニールシートとか被せたほうがいいのかな?

まぁいいや。こいつらは厳しい環境でも元気に育ってくれるはず!!

 

 

 

そろそろ種まいてもよさそうな感じなので、種まき作業を行うことにしました。

 

 

「”そろそろ種まいてもよさそうな感じ”って適当すぎじゃない?ええ?店長さんよぉ」っと勘ぐっちゃうアナタ!説明しましょう!

 

あんですな、説明しますとですな、水に長時間浸しておくことにより種籾は目覚めるんですけど、一定の積算温度を過ぎますと種籾にある変化が起こるんですな。

 

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左が普通の籾で、右が積算温度100℃経過後の種籾です。

なんか右上からプクッと出てますでしょ。

これがつまり発芽なんですね。

 

このプクッが出てきたらもう蒔いても大丈夫な時期です。

生産者によってはこのプクッを確認する前に蒔く人もいます。

 

あんまり蒔く時期が遅くなるとこのプクッが伸びすぎて、種まきの時に機械に引っかかったりします。

 

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種籾は軽く乾燥させときます。

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そしたら種まき機に籾を入れて、あとはスイッチオン!

自動で一定量の種籾を苗箱に入れていってくれます。

 

去年はオール手作業で行ったこの種まき作業。

今年は西田正志さんからお借りしてきたこの種まき機のおかげで楽ちんです。

 

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種をまいた苗箱はこんな感じ。

筋播きの薄まき(60g/箱)です。

 

あとはこの上から土を被せる作業(覆土)をしたら種まきは終了!

温湯消毒を終えた種籾は水に浸して発芽を促します。

 

大体積算温度が100℃くらいで種籾は発芽を始めますが、阿蘇はまだ寒いのでなかなか100℃に達しにくいんです。

 

けどハウスに入れたりお湯入れたりするのも面倒くさいので、店長は寒空の下で何日も放っておきます。

 

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この種籾を浸しておく水。

別に水道水でも問題ないんですが、南阿蘇の農家はだいたい湧き水使ってますし、五嶋義行さんなんかも自宅の敷地内から湧き出る水を浸かっておりますので、アソノナカだけ水道水使ったら何か負けてる気がする!ってことで、一応湧き水を汲みに行っております。

 

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場所は阿蘇市役犬原にある「阿蘇やくいん原湧水群」。

水が美味しいので、水を汲みにくる人も多い水源です。

 

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水を入れ終えたら、これを車に積まなきゃいけないんですよね。めっちゃ重いんですよね。

 

 

 

さて、この「阿蘇やくいん原湧水群」ですが、ここには妙なオブジェがあるんです。

 

それがこいつら

 

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なんでしょうね、この三人組。一人ずつ見ていきましょうか。

 

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まずはマーライオン

 

マーライオンといえばシンガポールなんですが、なんで阿蘇にいるんでしょう。

それに、なんで水を吐いていないんでしょう。

 

本人も何故なのか分かっていないような表情をしています。

 

 

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お隣にはメスと思われるカッパの姿が。

 

恥ずかしそうに股間を隠していますが、おっぱいは全開なわけで、カッパの羞耻心の基準が分かりませんね。

 

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こいつに至っては、恥ずかしそうどころか、むしろ見せつけてやがります。

なんでちゃっかりニギッてるんでしょうね。もう犯罪ですよ。

 

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というわけで、阿蘇のなかが作るお米の種籾はこんなところの水に浸しているのでした。

 

 

今日は種籾の温湯消毒。

 

当店は今年「ササニシキ」と「コシヒカリ」と「ヒノヒカリ」を作る予定なのですが、このうちササニシキとコシヒカリは早生(わせ)、つまり植える時期がちょっと早めの品種なんですね。

 

コシヒカリの種籾は宇都宮さんに貰うので、今日はササニシキのみ温湯消毒します。

 

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【温湯消毒とは】

温湯消毒とは、お米の種籾をお湯につけて種内の菌を消毒する消毒方法。

乾燥した種籾を60度のお湯にきっちり10分間(もち米は8分間)浸すと、それだけで苗の病気などを予防できるのです。

多くの農家は消毒剤を使用して種籾を消毒しておりますが、無農薬栽培のお米は消毒剤を使用しませんので、主にこの温湯消毒を行なっております。

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南阿蘇の喜多ライスセンターには共同で購入した温湯消毒用の機械がありますので店長は毎年これを1回¥300円でお借りしているのです。

おかげで自宅の風呂でやらずに済みます。

 

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これが温湯消毒用の機械、その名も「湯芽工房(ゆめこうぼう)」です。

なんて素晴らしいネーミング。3秒くらいで考えたんでしょうね。

 

 

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今日はコシヒカリを作る北野鉄矢さんと長野訓之さんも一緒に消毒。

 

当店のササニシキも全部お二人にやってもらいました。

店長は写真を撮っているだけという!

 

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ブザーが鳴ったら10分経った合図。

そしたらすぐに・・・

 

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冷水に浸します。

こうしないと中が熱くなりすぎて発芽率が低下するんだとか。

 

しばらく冷やしたら消毒終了です。

 

 

温湯消毒を終えた種籾は水を入れたバケツに浸けて発芽を促すことになるのですが、ちなみに長野さんはどうしているのかといいますと・・・

 

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Oh!!水源から流れる新鮮な湧き水に浸けっぱなし!

水が豊富な南阿蘇だからできる芸当ですね。うらやましい。