「阿蘇のなかストア」は農業生産法人Asononaka, Inc.(アソノナカ・インク)が運営する、阿蘇の農産物や農産加工品を販売するネットショップです。
熊本県・阿蘇地方の農産物や農産加工品を販売するインターネットショップとして、2010年に開店いたしました。
当初、3〜4名の生産者のお米の販売から始めた当店ですが、現在は20名を超える生産者の作った無農薬栽培米を年間50トン以上販売しております。
九州随一の人気を誇る観光地であるここ阿蘇では、その壮大な風景に勝るとも劣らない、素晴らしい農産物や加工品を作っている生産者の方々がいらっしゃいます。
例えば、農薬や化学肥料に頼ることなく自然の力だけで育てたお米やお茶や野菜などの農産物。
例えば、寒暖の差が激しいために美味しさがギュッとつまった阿蘇産の高菜だけを使い、さらに添加物を使用せずに伝統的な漬け方を行う昔ながらの高菜漬け、などなど。
それらの素晴らしい商品を、地元民や阿蘇に訪れる年間1800万人の観光客の方々だけではなく、日本全国1億2000万人の方々に食べていただきたい!
その想いを胸に、今日も阿蘇中を駆け巡り、生産者から大切な商品をお預かりし、お客様の元へお届けしております。
当店は「商品を売る」のではなく、「◯◯さんの商品を売る」という販売方法を心がけております。
ですから、お米は毎年田植えから稲刈りまで追っかけて取材をして写真を撮り、米作りに対する想いやそのこだわりの農法を聞き、それら生産者の情報を出来るだけ商品ページに記載して、ご購入してくださる皆さまにお伝えしようと全力で頑張っております。
お米以外にも、基本的に全ての商品を販売するにあたっては、生産者に直接取材をしてその商品の製造工程や生産技術を伺っております。
もちろん、その商品の生産者や生産会社は全て当店の地元である阿蘇地方の方だけですので、密接した取材ややり取りが可能なのです。これが当店の最大の長所でございます。
当店では阿蘇地域で生産された無農薬栽培のお米だけを販売しております。全国には、安全なお米を作る生産者はたくさんいらっしゃるのですが、当店は基本的に地元産のお米以外は取り扱いいたしません。それには下記のような理由がございます。
例えば当店が、県外や、遠く九州から離れた東北地方のお米を販売するとします。
そうしますと、恐らく最初の一回だけは直接伺って写真を撮ったり詳しい生産のお話を聞いたりするでしょうが、それを毎年行うことはスケジュール的にも金銭面的にも非常に難しいと思います。特に現在の当店の取材のように、4月に種蒔きの取材に行き、5月に田植えの取材に行き、6月に除草の様子の取材に行き、7月8月には稲の生育具合の写真を撮りに行き、9月には稲刈りの取材に行く、といった密接な取材は不可能です。
当店が密接した取材を行えるのも「地元生産者のお米しか取り扱わない」ためであり、最も遠い生産者の田んぼでも車で30分走れば着くという、距離的に非常に近いために実現できるです。
現在、インターネットで検索すると非常に多くのお店が農薬や化学肥料を使用せずに栽培した「こだわりのお米」を販売しておりますが、その多くは単に米のパッケージの写真を一枚載っけるだけか、申し訳程度に田んぼや農法や生産者の情報が記載してあるか、もしくは一見するとがっつり取材してるように見えるが、よく見ると生産者の農法や米作りに対する想いが書かれた文章や米作り中の写真が何年にも渡って更新されていない、つまり、想いや写真がずっと使い回しであるお店ばかりとなっております。
当店は農業生産法人として実際にお米を作っておりますが、特に無農薬栽培で作るお米の農法は日進月歩であり、毎年何かしら農法は変わっていきます。時が経つにつれ、仲間が増えたり家族が増えたり、時には自然災害など不幸な事もあったりして、お米作りに対する想いも年々変化していきます。
最初に申し上げました通り、我々が販売するのは「◯◯さんの商品」ですので、そのこだわりのお米と同じくらいに生産者に焦点を当ててお米を販売していきたいと思っております。
ですから、生産者の田んぼの様子や米作りの技術、想いなどは、例え昨年に比べてそれほど変化がなかったとしても、再取材は毎年必ず行なっております。
もし当店が大多数のお米の販売サイトと同じように、素晴らしい商品を販売させていただいているにも関わらず、ろくに取材もせず、文章や写真を使い回し、生産者と連絡を取り合うのは年に数回の電話だけ、という販売方法になったならば、もうその時は当店に存在価値はないと思っております。
当店を運営しております株式会社アソノナカ・インクは、2011年、農業を行う株式会社である「農業生産法人」となり、お米を販売する傍ら、自らお米を栽培し始めました。
もちろん、栽培するにあたっては農薬や化学肥料は一切使用しておりません。基本的に外部からの施肥は行わず、稲わらや雑草の還元、土、水、日光、そして稲自身の生命力だけでお米を作る、「無施肥」で栽培しております。
会社自らお米を作る理由としまして、大きく2つございます。
まず一つ目は、お米を販売するにも「自分で作らないと分からないことだらけ」であったからです。
農薬や化学肥料を使用しないお米作り、と一口に言いましても、その農法や技術は様々。
その農法や技術をしっかり理解すべく必死に取材をするんですが、深水管理、成苗植え、ペレット、冬期湛水、不耕起、ポット苗、土壌微生物、肥毒層・・・などと聞いても、何のことやらサッパリ分からりません。
また、生産者の方々が暑い中必死に雑草を取っている姿を見て「除草剤を使わないとこんなに大変なんです」と商品ページに書いてみたところで、実際にどれだけ大変なのかは書いた私にも分かっておりませんでした。
そのため開店当初は生産者から受けた農法などの説明をそっくりそのまま商品ページに書き、最後に「こんなに苦労して作った、安心安全なお米です」と締めるという、上辺だけ整えた全く中身のない商品ページとなっておりました。
元々私は米作りを行う兼業農家の生まれですので、子供の頃より米作りの手伝いはずっと行なってきました。しかし実際に自分の頭で考えながら米作りを行ったことはなく、その手伝い程度の体験だけでは当店で販売するお米の生産者の農法や苦労、想いを理解し、それを消費者に伝えることは到底不可能でした。
実際に自分で作り、頭だけではなく身を持って米作りを理解しなければ絶対に見えない世界がある。そしてその世界を体験しなければお米を本気で売ることはできないとかんがえたのです。
米作りを始めて数年経過した現在は、お客様からのいろいろな質問に対して、お米の販売者としてだけではなく、「お米の生産者」としての立場からお答えすることができるようになりました。
また、自ら米作りを行うことで自信に繋がったことがあります。
開店当初は販売する無農薬栽培米について価格に自信が持てませんでした。
もちろん取材で農薬、化学肥料を使用せずにお米を作ることがどれだけ大変かは解っていたつもりだったんですが、それでもスーパーなどに並ぶ普通のお米と比べると価格は2倍以上であり、「この価格で納得してご購入いただけるだろうか」と不安がありました。
しかし実際に自分たちで農薬、化学肥料を使用せずにお米を作ると、価格についての不安はすぐになくなりました。
田植えを行うと、普通の農家は稲刈りまで田んぼに入ることはほとんどありません。他の地方は分かりませんが、阿蘇地方は標高が高く虫や病気の発生が少ないため、動噴を背負って農薬を撒いたりする姿も見られませんし、夏に穂肥を与えるために田んぼに入り肥料を撒く農家もいますが、その一回のみです。
しかし除草剤を使用しない米作りは、田植え後が米作りの本番となります。田植え後10日ごろから田んぼに入り除草を行い、1〜2ヶ月間ほどかけて雑草を取り除きます。もちろんその間、朝夕の水管理、畦畔の草刈りなども並行して行います。
除草剤を使用しないだけで、これほどまでに手に掛かるのか、と驚いたのと同時に、やはりこれだけ苦労して生産者の方々が作っているお米だから安く買って安く売るわけにはいかない、と再確認いたしました。
二つ目の理由は、お米の無農薬栽培を広げていくためです。
お米の無農薬栽培はマイナスがない栽培方法です。
農薬や化学肥料を使用していないために人体はもちろん、環境に対しても負担をかけない「持続可能な環境保全型農業」であり、どんどん広がるべき存在です。
現在は、まだ生産技術が確立していないために除草作業に費やす時間が長かったり、収量がやや不安定だったり、需要と供給のバランスが著しく異なることから一般のお米よりもずいぶん価格が高いというデメリットがありますが、これらは多くの農家が無農薬栽培米作りに参入することによって除草技術が確立したり収量が安定していき供給量も多くなっていけば、自ずと解決していくと思います。
しかし現状、無農薬栽培での米作りに参入してくる農家はほとんどいません。
現在、日本の農家の主体は平均年齢65.8才の高齢者であり、その多くがかつて10代や20代前半で就農した人ばかりです。その頃にはすっかり農薬と化学肥料を使う農業が浸透しておりましたが、その農業は今も変わっておりません。つまり、ほとんどの米農家は40年以上も農薬と化学肥料を使うのが当たり前の米作りを行なってきております。そのため、今さらずっとやってきた農法を止めて新しい農法を試したり、収量の低下や販売先の確保などのリスクを負ってまで無農薬栽培のお米を作る農家はまずいないのです。
実際、当店はこの阿蘇のなかストアをオープンする前から、阿蘇中にたくさんの米農家に「農薬と化学肥料を使用しない米作りを行いませんか」と呼びかけてきましたが、手をあげたのは極々わずかな農家だけであり、ほとんどの米農家からは「今さら除草作業なんでできるか」「化学肥料を入れずにお米ができるわけがない」などと、けんもほろろに断られてしまいました。
このままでは阿蘇で有機農業が広まるはずはなく、引いては日本に有機農業が根付くはずがない。
じゃあ自分たちで作ろう、と考えました。自分たちで作って、自分たちで売って、自分たちで広めていくことが、結局は一番の近道であると思いました。
右も左も分からないままに始めた米作りですが、農作物というものは思った以上に懐が深いようで、我々のような中途半端な農業生産法人が作ったとしても、稲は毎年しっかりとした実をつけてくれます。
初年度は赤米、黒米、緑米といった古代米、次の年はヒノヒカリと、いろいろな品種を作り、そしていろいろな農法をあれこれ試しながらやってきましたが、思った通り、自分たちで米作りを行わないと分からない部分は相当に多く、苦労はもちろん多いのだけれどその苦労以上に得られるものは多く、「やってよかった」と感じております。
当店のお米の生産者には南阿蘇の高島さんや、阿蘇市の五嶋さん、西田さん、後藤さん、産山村の酒井さんなど、すでに何十年にも渡って無農薬でのお米作りを実践してきた、素晴らしい生産者の方々がいらっしゃいます。
加えて、高島さんに影響を受けて無農薬での米作りを始めた「喜多無農薬米生産会」の方々や、親から米作りを受け継いだ後に無農薬栽培という農法にチャレンジしている「下村農園」の下村さんのような若手農家、井芹さんや工藤さんのように当店からの呼びかけで減農薬栽培から無農薬栽培に思い切って切り替えてくれた生産者、宇都宮さんや大森さんといった安心安全な米作りを行うため阿蘇に引っ越してきた生産者など、全体的な農家の数からいればほんのわずかな人数ですが、確かな志しを持って米作りを行う農家の方々が、この阿蘇には存在いたします。
当店はこれからも、そのような素晴らしい生産者とともに、この阿蘇で米作りを行なっていきます。 どうぞよろしくいたします。
こんにちは。株式会社Asononaka, Inc.代表・兼・阿蘇のなかストア店長の開優(ひらき まさる)と申します。芸名じゃないですよ。本名ですよ。
さて、当店は阿蘇で「いい物」を作る生産者と、遠く離れた消費者をつなぐために誕生しました。
この阿蘇のような人口の少ない地方都市にも、素晴らしい農産物や加工品を作る人はたくさん存在します。そう、当店で販売している商品の生産者の方々のような人たちです。
しかしモノが溢れる現代では、とにかく大量に広告を出して大量に買ってもらえるモノが「いい物」であるという風潮があり、そうした手段を持たない生産者たちはいい物を作れど販売には結びつかず、いつしか消費者から見えないどこかに埋もれてしまっておりました。
特に「米」は、国の政策によって特殊な販売形態が取られていたこともあり、農薬や化学肥料を使わずに作ったとしてもそう簡単に売り先が見つかることはなく、生産者によっては「除草剤を使いたくないから手で必死に除草して作ったけど売り先がないから他の米と同じ値段でJAに売っていた」というような事も多々あったようで、つまりは「いい物なのにその他大勢のものに埋もれていた」のです。
自分の生まれ故郷である阿蘇で頑張る素晴らしい生産者をこのまま埋もれさせておく訳にはいきません。
そこで、生産者に焦点を当て、その想い、技術、農法、そしてひたむきに頑張る姿をきっちり消費者に説明する役割がこの阿蘇に必要だと気づきました。
行政もJAも商工会も誰もやらないのであれば自分でやるしかない、というわけで、2010年の10月、ついその1ヶ月前に第一子が生まれて家計もヒーヒー言ってる時に、どえらい借金を抱えて「株式会社Asononaka, Inc.」を設立し、同時にインターネットショップ「阿蘇のなかストア」をオープンいたしました。
以来、阿蘇中を回っていい物を作っている生産者を探しまわったり、一緒に商品を開発したり、途中農業生産法人となり自社でお米を栽培するようになったりと、いろいろな体験をしながら生産の方々とともになんとか頑張っております。
素晴らしい生産者の方々に比べてまだまだ未熟者ですので、お客様にもご迷惑をおかけすることもしばしばですが、これからもこの阿蘇より全国に「阿蘇のいい物」をお届けしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
無農薬栽培米のみ取り扱い 当店は農薬や化学肥料を使用せず栽培したお米のみ取り扱いしております。万が一にも慣行栽培のお米が混ざることはありません。
信頼できる生産者たち 有機農産物は信頼性が第一。当店では阿蘇地域の生産者とだけ取り引きを行い、さらに栽培期間中は各生産者の圃場へ月に2回以上行き、栽培の様子を直に確認しております。
無料で脱酸素剤パック お米(5kg売り)には脱酸素剤を入れて無酸素状態にすることで、輸送中や保存時におけるお米の酸化や虫の発生による品質低下を防止しています。
ご注文後に精米いたします お米の精米度合は玄米、白米、7分づき、5分づき、3分づきの5種類から無料にてご選択が可能です。
玄米、白米、分づきが選択可能 お米は精米した瞬間から品質低下が始まります。当店では精米をご注文後に行うことで、できるだけ新鮮なお米をお客様の元へお届けいたします。