Tadaaki Sakai
2015酒井忠晃さん 27年度産商品ページ

酒井忠晃さんが作るアイガモ農法のお米。

稲をオペレーターに渡す酒井さん

Harvest 稲刈り

10月8日と9日に稲刈り。

10月9日。今日は酒井さんの稲刈りということで産山村までやってきました。阿蘇地域の中でも一際標高の高い産山村ですが、この時期はまだまだ日中は暖かく、それでいて夜になると冬並みに寒い、という寒暖の差が最も大きい時期。つまり、昼に光合成で蓄えたエネルギーを寒い夜に穂に送る、というお米の登熟にはもってこいの時期なのです。

さて、前日の8日に半分くらいは刈り取ったものの、地面が乾いてなく、コンバインが入れない場所があったので1日ほど間を開けたたそうですが、それでもまだ湿ってますね。まぁこの辺は湧き水だらけなので下から地下水が湧いてるんでしょうね。というわけでコンバインが入れない場所は手刈りを行い、キャタピラ付きの運搬車に乗せて運びます。運搬車を運転するのは酒井さんのお孫さん。小学校は秋休みのようです。

手刈りした稲を運搬車に乗せて移動する

遅れて原野に牧草の作業に行っていた酒井さんが田んぼへ到着。今年の出来はどうですか。「うーん、良かないばい」今年の九州は6月頭から7月末までずーっと雨降ってましたんで、高い気温が必要な分けつ期に低温が続き、そのせいで収量はだいぶ少ないようです。田植えの遅いヒノヒカリよりもコシヒカリのほうが影響は多いようですね。近年は3年前は異常な猛暑で、かと思うと2年連続で雨ばかりの冷夏ですからね。天気に出来を大きく左右される農産物ですから、今後も異常気象が続くのであればなんらかの対応が必要になります。「来年全部ヒノヒカリ植えようかな……いや、コシヒカリと半々がいいかな」今から頭を悩ませている酒井さんでした。あ、もちろん収量が低いからといって味には影響はありませんし、粒は選別して小粒のものは弾いておりますので、品質には全く問題ございません。お客様方はご心配なく。

そんなこんなで無事に稲刈りが終わった、合鴨農法で作る酒井さんの無農薬・無化学肥料のコシヒカリ。殺菌剤、殺虫剤の使用を止めたのが40年くらい前、加えて一回のみ使用していた除草剤の使用も完全に止めたのが30年位前。肥料はずっと有機肥料のみ使用しておりますが、現在は自家製の牛堆肥、それに油粕と海鳥のフンを使用しております。酒井さんは有機JASの認定を受けておりますので、いずれの肥料も有機JAS認定の有機肥料となります。

籾をコンテナに載せる
  • 水が湧いてコンバインが入れない場所の稲は手刈りして運搬車に乗せ、後でコンバインにかけて脱穀を行う。

    水が湧いてコンバインが入れない場所の稲は手刈りして運搬車に乗せ、後でコンバインにかけて脱穀を行う。

  • 森に囲まれた田の周辺は野生動物の宝庫だが、電柵のお陰で結果的にはイノシシの被害もほとんどなかったようだ。

    森に囲まれた田の周辺は野生動物の宝庫だが、電柵のお陰で結果的にはイノシシの被害もほとんどなかったようだ。

  • 籾農業用水は沢水水源から流れてくる湧き水だけを使用するという贅沢ぶり。写真では分かり難いが、凄い透明度。

    農業用水は沢水水源から流れてくる湧き水だけを使用するという贅沢ぶり。写真では分かり難いが、凄い透明度。

出穂を終えた酒井さんのコシヒカリ。

Autumn

秋。イノシシ撃退に四苦八苦。

「生育は良かばってん、少しイノシシが踏み倒しちょるったい」
9月。すっかり秋めいてきたこの時期、稲の調子はどうですか、との問いに酒井さんはそう答えました。猪ですか。でも電柵は張ってるんですよね?「それが、山からじゃなくて川を這い上がって入ってきたごたる」敵もサル者、いや、イノシシ者。まさかあんな急斜面を登ってくるなんて凄いですね。山の中で行う農業は野生動物といかに共存するかが毎年の課題です。

梅雨が長かったものの、梅雨明け後は晴天が続いたので生育も順調そう。枯れ具合からして、稲刈りは10月に入ってからになるでしょうか。

酒井さんの田んぼに設置された猪よけの電柵。
アイガモを水田に放つ、うぶやま保育園の園児たち

Duck アイガモ投入

いよいよアイガモを投入。今年も保育園児と一緒に行います。

酒井さんは田んぼにアイガモを入れて雑草を食べてもらう、いわゆる「合鴨農法」で米を作っております。田植えから12日経った本日6月12日、いよいよ田んぼにアイガモを投入します。
アイガモを入れる作業は毎年食育や農業体験も兼ねて近くのうぶやま保育園の園児たちと一緒に行っております。アイガモの準備をしたり草を食べさせたりして遊んでいると、年中さん6人を乗せたバスがやってきました。まずは恒例の紙芝居。酒井さんの奥さんが合鴨農法はどういう農法なのかを園児たちに優しく説明いたします。

さて、いよいよアイガモ投入の時がやってまいりました。「さぁ、1人1匹ずつ抱いていいよ」と、アイガモを入れたカゴの蓋を開けます。すると、そこどけそこどけとばかりに急いでアイガモを掴む子もいれば、一方では「やーん怖い」となかなか触ることのできない女の子もおり、まぁ同じ年の子どもといっても反応は様々なんだなと面白く感じた次第なのですが、最終的にはアイガモちゃんの可愛らしい姿に虜になったようで、全員アイガモを抱くことができました。さて投入のお時間です。

「アイガモさん頑張ってね〜!!」の掛け声とともに一斉にアイガモを放つと、すぐにスイスイと泳いでいき、さっそく水にクチバシを突っ込んで雑草やら虫やらを捕食しておりました。

アイガモを抱く保育園児たち
稲刈りを行う北野悦之さん
  • どこで作成されているのか、酒井さんちには合鴨農法の紙芝居があり、毎年作業前に園児たちに読み聞かせる。

    どこで作成されているのか、酒井さんちには合鴨農法の紙芝居があり、毎年作業前に園児たちに読み聞かせる。

  • 恐る恐るアイガモを放つと、アイガモはすぐに水田を泳ぎだした。これから2ヶ月ほど田んぼで除草作業を行う。

    恐る恐るアイガモを放つと、アイガモはすぐに水田を泳ぎだした。これから2ヶ月ほど田んぼで除草作業を行う。

  • 田植え後、ようやく体調も回復した酒井さん。元気に泳いでいくアイガモたちを心配そうに見送っていた。

    田植え後、ようやく体調も回復した酒井さん。元気に泳いでいくアイガモたちを心配そうに見送っていた。

酒井忠晃さんの田植えの様子

Planting 田植え

酒井さんは療養中ですので家族が一丸となって田植え作業。

5月31日。今日は酒井忠晃さんが田植えを行います。阿蘇郡産山村の山奥にある酒井さんちに到着。酒井さ〜ん、いますか〜!もう田植え行ったかな。「こんにちは。いや〜、寝とったよ」あれ、ご病気ですか?「こないだからずっと咳が続いとるとばい」私と酒井さん、2ヶ月くらい前に病院でバッタリお会いしまして、どちらも百日咳のような症状だったんですよね。私はようやく治りましたが、酒井さんはまだ療養中のようです。今日は代わりにご家族が田植えしているとのこと。それでは酒井さん、お大事に。

森に囲まれた酒井さんの田んぼに到着すると、お、田植えやってますね。今日は酒井さんの代わりに娘さん2人とそれぞれの旦那さんが田植え作業を行っているようです。酒井さんはポット苗ですので田植え機もポット専用のもの。3輪の田植え機でゆっくりと田植えを行います。ポット苗は1反あたり30枚以上苗箱を使いますんで、苗の補充が大変。田んぼを一往復するごとに苗をドッサリ積み込み、途中で止まっては苗を補充していきます。

しっかし苦労するだけあって、ポット苗は素晴らしい出来ですね。見てくださいよ。5葉ですよ、5葉。この成苗を根を切らずに根と土ごと植えるってんだから、活着もすごく早い。これから2週間後にアイガモを入れるんですが、この苗ならアイガモに食べられたり踏み倒されたりしませんね。ちなみにポット苗だと苗をちぎらなくていいので手植えも楽そうです。

森に囲まれた田んぼで田植えを行う
  • 酒井さん、まだ咳が出るので今日の田植えはご家族に任せて自宅療養中。農業は体が資本。どうぞお大事に。

    酒井さん、まだ咳が出るので今日の田植えはご家族に任せて自宅療養中。農業は体が資本。どうぞお大事に。

  • ポットで育てた酒井さんの苗。草丈20cm、5葉の成苗。こんな苗を作りたいから来年からは当店もポット苗にする予定。

    ポットで育てた酒井さんの苗。草丈20cm、5葉の成苗。こんな苗を作りたいから来年からは当店もポット苗にする予定。

  • ポット田植え機も全く欠株が出ないわけではないので、植えつぎを行う。ちぎらなくていいのでマット苗よりも楽そう。

    ポット田植え機も全く欠株が出ないわけではないので、植えつぎを行う。ちぎらなくていいのでマット苗よりも楽そう。

生産情報

  • 生産者

    酒井忠晃

  • 生産地

    熊本県阿蘇郡産山村田尻

  • 品種

    コシヒカリ

  • 農薬の使用

    なし

  • 肥料の使用

    牛堆肥(自家堆肥)
    なたね油粕
    サングリーングアノ(海鳥のフン)

  • 除草方法

    アイガモ

  • 種籾の消毒

    消毒なし

  • 種籾の入手

    自家採種

  • 栽培の履歴

    田植え … 2015年5月31日
    稲刈り … 2015年10月8〜9日

当店のお米のこだわり

無農薬栽培の米作りの様子

無農薬栽培米のみ取り扱い 当店は農薬や化学肥料を使用せず栽培したお米のみ取り扱いしております。万が一にも慣行栽培のお米が混ざることはありません。

当店のお米の生産者

信頼できる生産者たち 有機農産物は信頼性が第一。当店では阿蘇地域の生産者とだけ取り引きを行い、さらに栽培期間中は各生産者の圃場へ月に2回以上行き、栽培の様子を直に確認しております。

米袋

無料で脱酸素剤パック お米(5kg売り)には脱酸素剤を入れて無酸素状態にすることで、輸送中や保存時におけるお米の酸化や虫の発生による品質低下を防止しています。

精米

ご注文後に精米いたします お米の精米度合は玄米、白米、7分づき、5分づき、3分づきの5種類から無料にてご選択が可能です。

白米、玄米、分づき米

玄米、白米、分づきが選択可能 お米は精米した瞬間から品質低下が始まります。当店では精米をご注文後に行うことで、できるだけ新鮮なお米をお客様の元へお届けいたします。

新着情報

令和5年度産 新米 阿蘇産 無農薬栽培米