生産者
酒井忠晃
生産地
熊本県阿蘇郡産山村田尻
品種
コシヒカリ、イセヒカリ
農薬の使用
使用なし
肥料の使用
自家製牛堆肥牛の餌は阿蘇産牧草のみ
農薬不使用の年数
20年-30年
肥料不使用の年数
20年-30年
阿蘇郡産山村の農家である酒井忠晃さんがお米の無農薬栽培を始めてすでに20年〜30年の年月(田んぼによって無農薬歴が異なる)が流れました。除草剤を使用しないことにより水田内にはさまざまな種類の雑草が繁殖しますが、酒井さんは「アイガモ」というマガモとアヒルの交配種の鳥を使って田んぼの除草を行います。
まずは5月末に田植えを行いました。酒井さんは「ポット苗」という苗を草丈20cm以上の成苗まで育てて田植えする方式を取り入れております。大きな苗の状態で田植えすることにより、その後アイガモを水田に放っても苗を食べられたり倒されたりすることがなくなるためです。
田植え後のポット苗
畦の草刈りをする酒井さん
今年は2017年6月5日にアイガモを水田に入れました。今年も産山保育園の園児たちにアイガモ農法の体験を兼ねてアイガモを田んぼに入れてもらいます。
コンテナに用意されたアイガモを見て「かわい〜」「ちっちゃ〜い」とはしゃぐ園児たち。みんなでコンテナを抱えて田んぼまで移動します。田んぼに着いたらそれぞれ1羽ずつアイガモを持ちますが、今年の園児はアイガモを怖がる子が一人もいませんね。みんな我先にとコンテナに手を突っ込んでアイガモを捕まえます。
そしてせーのの合図でアイガモを一斉に田んぼに放ちます。生まれて初めて泳ぐアイガモですが、初めてにも関わらずすぐにスイスイと苗を避けながら泳ぎ、水面に顔を突っ込んでさっそく雑草や虫を食べておりました。
アイガモたちはこれからおよそ2ヶ月間、田んぼで除草作業を行います。
コンテナに用意された小さなアイガモたち
コンテナを運ぶが誰も前も見ていない
みんな臆することなくアイガモを捕まえる
せーので一斉にアイガモを水田に放つ
恐る恐る田んぼに入っていくアイガモたち
初めてにも関わらずすぐに泳ぎだした
下の画像は2017年8月22日の酒井さんの田んぼの様子。酒井さんのお住い&田んぼのある産山村は人口1500人ほどの小さな村です。九重連山から流れてくる豊富な湧き水は地域住民の飲み水としても使用されておりますが、その湧き水を惜しげもなく農業用水として使用しております。また、村全体が九重連山の高原に位置するため標高が高く、酒井さんの田んぼも標高750mほどの場所にあるため、夏場でも夜間は涼しく、9月に入ると昼は暑く夜はかなりの冷え込みとなります。この湧き水と寒暖の差により、収穫量は少ないものの、登熟がじっくりと進み美味しい「産山米」ができるのです。
2017年8月22日の田んぼの様子
2017年8月22日の稲の様子