生産者
大森博
生産地
熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽
品種
ササニシキ、イセヒカリ
農薬の使用
使用なし
肥料の使用
使用なし
農薬不使用の年数
10年目
化学肥料不使用の年数
10年目
肥料不使用の年数
7年目
2020年5月23日、田植えを行いました。
今日はササニシキの田植えを行いますが、大森さんが近年力を入れているのがこの「ササニシキ」の栽培。コシヒカリやヒノヒカリといったいわゆる「モチモチ系」ではなく、サラリとした食感が特徴の伝統ある品種ですが、最近では都市部を中心にササニシキの美味しさが再注目されているのです。
しかし我々生産者に言わせるとササニシキは「とても難しい品種」。冷害に極端に弱いことから作られなくなった経緯からも分かるようにとてもデリケートな品種で、苗も過保護気味に育てないと阿蘇の冷涼な気候では育ちが悪くなってしまいます。
様々な農家がササニシキの苗作りに試行錯誤している中、大森さんは水田苗代に「不織布2枚がけ」で育苗を行っており、これが一定の成果を上げているようです。
「見てください、今年の苗もよく伸びとるでしょ!」
2020年9月21日。今日は「掛け干し米」の田んぼの稲刈りと掛け干し作業です。
白川沿いの田んぼではもうすでに半分以上のイセヒカリの稲が刈り取られ、アルミ製の稲干台にかけられております。
「今日はバインダーの調子がよかけん、作業がはかどります」
掛け干しではバインダーと呼ばれる機械で稲を刈り取りと同時に麻紐で結束しますが、これが結構な頻度で絡まり、その対応でひどい時には半日ほど作業がストップすることもあります。しかし大森さんも米作りを始めて今年で10年。「まだまだ分からないことばかりです」と言いながらも、バインダーやコンバイン、トラクターなどの手入れや修理、掛け干しや田植えの要領など、当初に比べて格段にレベルアップしているため、おのずとトラブルも減り、作業も順調となっているようです。
掛け干しした稲はこのまま5〜7日間ほど干し、収穫を行います。この掛け干し作業の大変さもさることながら、台風などの強風で台が倒れたら全て掛け直しになるなど、掛け干し後も収穫までは苦労が絶えません。