生産者
緒方孝行
品種
イセヒカリ
生産地
熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽
農薬の使用
使用なし
肥料の使用
使用なし
農薬不使用の年数
6-7年目
肥料不使用の年数
6-7年目
化学肥料不使用の年数
16年以上
1989年、伊勢地方を襲った強い台風により伊勢神宮の神田で栽培していたコシヒカリは完全に倒伏しました。しかし、その中に2株だけ倒伏せずに直立していた株がありました。その株の籾を採取し、栽培したのが「イセヒカリ」です。
コシヒカリの突然変異種であるこの品種は、その発見の経緯からも分かる通り、倒伏に強いのが特徴です。稲は倒れると、当然倒れた下側の葉は影になり光合成ができなくなります。しかし、倒伏に強い=倒れないということは、全方向から光合成をきちんと行うことができるので登熟が進み、美味しいお米ができるのです。
また、イセヒカリは硬質米であり、コシヒカリ系のお米の割にはベチャベチャせずにしっかりとした歯ごたえがあります。品種特性としてたんぱく含量が低いこともあり、非常に良食味であることがイセヒカリの最大の特徴です。
その由来からイセヒカリは別名「神の米」とも言われており、伊勢神宮では現在でもイセヒカリを御神米として神様に奉納しております。
2018年5月9日。緒方孝行さんの自宅裏にあるビニールハウスを訪れると、イセヒカリの苗が並べられておりました。
昨年は5月12日に田植えを行ったので、今年ももうそろそろ田植え・・・と思いきや、「今年は苗の伸びがいまいちだけん、あと1週間くらい田植えを遅らせるばい」とのこと。今年は気温のせいか、どの生産者も苗の育ちが悪いため、田植えを遅らせております。苗土にも肥料を一切入れないため、気温による影響が大きいのですね。
2018年5月17日にイセヒカリの田植えを行いました。
この日は隣の田んぼで高島和子さんが田植えしており、さらにその隣の田んぼでは北野鉄矢さんが田植えを行っております。
「まぁなんとか田植えできるくらいに伸びたばい」
イセヒカリの苗を積み込み、ゆっくりと苗を植えていきます。田植えが終われば除草作業の始まりです。
植える前に田植機のタイヤ跡を均す
イセヒカリの苗を田植機に積み込む
最後の1列を慎重に植えていく
植えた直後のイセヒカリの苗
2018年9月27日、稲刈りを行いました。
実はこの日は店長の私が出張でいなかったため、写真は高島和子さんに撮ってもらいました。
北野悦之さんがコンバインに乗り、緒方さんは角刈りと籾の運搬を行います。ややぬかるんでいたそうですが、コンバインがハマることなく、無事に稲刈りを終えたそうです。
その後当店までお米を運んできた緒方さん。「あとは酒米の山田錦を刈れば今年は終わりばい」と一息ついておられました。