生産者
毛利秀幸
生産地
熊本県阿蘇郡南阿蘇村中松(亀の尾、ササニシキ、ササシグレ、旭)
熊本県上益城郡益城町上陳(ヒノヒカリ)
品種
亀の尾、朝日、ヒノヒカリ、ササニシキ、ササシグレ
農薬の使用
使用なし
肥料の使用
使用なし
農薬不使用の年数
亀の尾 / 2-3年目
朝日 / 7年目
掛け干しヒノヒカリ / 8年目
掛け干しササニシキ / 1年目
ササシグレ / 10年目
肥料不使用の年数
亀の尾 / 2-3年目
朝日 / 7年目
掛け干しヒノヒカリ / 8年目
掛け干しササニシキ / 1年目
ササシグレ / 10年目
2015年までは阿蘇郡西原村の棚田で米作りを行っていた毛利秀幸さんですが、2016年に発生した熊本地震により田んぼが崩れ使用できなくなったため、2016年度より熊本県は益城町で新たに田んぼを借り、米作りを再開いたしました。
2021年度からは益城町の田んぼに加え、南阿蘇村でも田んぼを借り受け、米作りを行います。この南阿蘇の田んぼは宇都宮さんが以前自然栽培でお米を作っていた田んぼです。それ以前は15年ほど耕作放棄地だったそうなので、少なくとも25年以上も農薬や肥料を一切使用していない田んぼとなります。
2024日6月3日、田植えを行いました。
今日田植えするこの田んぼは、かつて当店でもお米を販売していた宇都宮さんがお米を作っていた田んぼです。現在は毛利さんが宇都宮さんから引き継ぎ、自然栽培による米作りを行っております。
有機農家が田んぼを変更するにあたって、やはり長年有機栽培で作っていた田んぼは次の人にも有機栽培で作ってほしい、というのが人情。今回のように引き続き同じ農法で作ってくれるのは非常に有り難いことです。
今年も育苗はポット苗。3輪のポット苗専用の田植え機で一株ずつ苗を植えていきます。根を切ることなく根ごと田植えするためすぐに活着するポット苗ですが、例年に比べて気温が高いこの気候であれば、1日もあれば活着しそうですね。
2024日10月17日、「朝日」の稲刈りを行いました。
これは「旭」ではなく「朝日」。同じ"あさひ"ではあるもの、微妙に異なる品種となります。元々は1908年、京都府の農家である山本新次郎氏が発見したお米を「朝日」と名付けたのですが、すでに朝日と呼ばれる品種があったので、読み方はそのままに「旭」としました。
そしてこの旭はその美味しさから西日本を中心に栽培が広がっていきました。その後岡山県において「旭」の品種改良が行われたのですが、これを既存の「旭」と区別するため、読み方はそのままに品種名を「朝日」に変更したのです。
はい、混乱してきましたね。名前か被ったから変更するのは仕方ないんですが、なんで旭から朝日なんでしょう。せめて別の読み方に変えてくれよと思いますが、ともかくこの「朝日」は「旭」の直系の子孫であることはご理解いただけたでしょうか。
さて、旭といえば脱粒、脱粒といえば旭です。稲についた籾は稲刈り時に脱穀するのですが、収穫前に稲からポロリと籾が外れて田んぼに落ちてしまう、それが「脱粒」です。もちろん脱粒して田んぼに落ちた籾を一粒一粒拾うわけにはいきませんので、脱粒したお米は収穫できなくなるため、農家にとっては減収となります。
朝日のルーツである岡山県農業研究所の「水稲品種 ‘朝日’ における 脱粒性の改良に関する研究」というレポートによると、なんと朝日はコンバインでの稲刈り時に脱粒によっておよそ8%も収穫量が損失しているそうです。と、とんでもないなこれ。100kgのお米のうち8kg地面に落ちてるんですよ。ということは旭から朝日になっても脱粒性は変わらないってことですね。
そんな農家泣かせの品種である朝日を、さらに収穫量が少ない「自然栽培」で作っているのがこの毛利さん。「コンバインで刈ってるとぴょんぴょん籾が飛んでいってるんですよ」と苦笑いです。
今年も毛利さんは亀の尾、ササニシキ、ササシグレ、そしてこの朝日と、水稲の中でも最も作りにくい品種ばかりを作っておられます。作りやすい「ヒノヒカリ」も栽培しておられるんですが、こちらは「掛け干し」を行うそうなので、結局とんでもなく大変なんですね。