生産者
井芹政重
生産地
阿蘇郡南阿蘇村久石
品種
にこまる
農薬の使用
使用なし
肥料の使用
使用なし
農薬不使用の年数
にこまる5年以上 / 5〜10年目
にこまる1年目 / 1年目
肥料不使用の年数
にこまる5年以上 / 5〜10年目
にこまる1年目 / 1年目
南阿蘇の農家、井芹政重さんは以前よりエコファーマー認定農家として、減農薬・有機肥料による米作りを行ってきましたが、2013年度より無農薬・無施肥のいわゆる「自然栽培」によるお米作りに切り替えました。
近隣の小学校の米作り体験のために田んぼを提供し、田植えや除草、稲刈りなどを一緒に行うなど、子どもたちの「食育」の活動も支援しております。
最初に切り替えた田んぼは自然栽培歴が10年目の節目となった2022年ですが、今年も昨年から引き続き「にこまる」を栽培いたします。
にこまるは西日本を中心に栽培されている「ヒノヒカリ」の次世代のお米として開発され、その良食味や、ヒノヒカリを上回る粒の大きさが特徴です。また、昨今の夏の猛暑による「高温障害」への耐性が高いため、お米の白未熟粒が減り、お米の品質が高くなります。
当店も昨年にこまるを栽培いたしましたが、確かに粒の大きさではコシヒカリやヒノヒカリを凌ぐし、食味も甘みがあり粘り強く、とても美味しかったです。元々両親ともにコシヒカリの血を引いているのでどちらかというとコシヒカリに近い食味となります。
2022年10月13日。稲刈りを行いました。
JA阿蘇の精米所横にある井芹さんの田んぼへ到着すると、3枚目の「にこまる」の田んぼを刈り始めるところでした。
今年もにこまるは非常に立ち姿が美しいですね。草丈は割と高いのに、全く倒れておりません。何度か台風が来たのに凄いですね。
「いや、肥料も入れない"自然栽培"だからですよ」
倒れにくい「にこまる」といえど、化学肥料を入れるとベッタリ倒れるそうですが、井芹さんのにこまるはこの通り。猛暑が当たり前の昨今では稲が育ちすぎて台風が来なくても倒れている稲も珍しくありませんが、そう考えると肥料を施さずに倒れない稲を作る「自然栽培」は米作りにおける温暖化対策といえるのかもしれません。
今年も除草機掛けはお手伝いに来てもらい、数回除草したそうですが、ヒエの目立つ田んぼもあればヒエが全然ない田んぼもあります。
「やっぱり一回ヒエの種が落ちた田んぼは次の年は多くなるばい」
一度目の代掻きから時間をあけてヒエを発芽させて更に代掻きしたそうですが、それでもヒエの発生が目立った今年。来年度はさらにもう一回代掻きを行って田植え前からヒエの発生を抑制するそうです。