203年 阿蘇のなかストア

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阿蘇のなかストアが作る、無農薬・無施肥栽培のお米

令和5年度産、熊本阿蘇産。阿蘇のなかストアが作る、無農薬・無施肥の自然栽培ササニシキ。

この商品の生産情報

阿蘇のなかストア

生産者

阿蘇のなかストア

品種

ササニシキ

生産地

熊本県阿蘇市一の宮町坂梨、中通

農薬の使用

使用なし

肥料の使用

使用なし

農薬不使用の年数

ササニシキAの圃場 / 32年目
ササニシキBの圃場 / 7〜10年目

化学肥料不使用の年数

ササニシキAの圃場 / 32年目
ササニシキBの圃場 / 7〜10年目

肥料不使用の年数

ササニシキの圃場 / 9年目 ※それまでは有機肥料を使用
ササニシキBの圃場 / 7〜10年目

今年の米作り

2023年、令和5年度の米作りです。
今年のうるち米は「ササニシキ」のみを栽培いたします。吉田清二さんが30年以上前から無農薬で作ってきた田んぼで作ったササニシキと、その田んぼ以外で作ったササニシキの二種類となります。作り方はどちらも同じ、農薬や肥料を使わずに作っております。

ササニシキとは

ササニシキはアミロース含有量が比較的多い品種で、粘りが少なくアッサリとした食感が特徴です。アミロースの多いお米は食後の血糖値の上昇が穏やかで、また、もち米遺伝子を含んでいないためもち米に反応する「お米アレルギー」の方もお召し上がりいただける場合も多く、近年、当店でも大人気の品種となっております。

大人気というか、ササニシキとそれ以外で倍くらい売れ行きが違っておりまして、需要に対して供給が足りないくらいです。ここ数年は前半に田植えする早生のササニシキと、後半に田植えする奥手の品種、といったように作付時期をずらして除草作業を分散していたのですが、今年は頑張ってササニシキだけ作ります。

まずは苗代作りから

今年も乾田苗代です

ササニシキの苗を育苗するための苗代ですが、生育の安定にはやはり「均平」が命です。昨年導入したレーザーレベラーにより、トラクターで前後するだけで自動的に均平になります。買ってよかった〜。

均平がとれたら振動ローラーで足跡がつかないくらいまで土を固めます。これで苗並べがとても楽になります。

レベラーで苗代を均す ローラーで土を固める

苗作りの準備

消毒

2023年3月18日にササニシキの種籾の温湯消毒を行いました。60度のお湯だけで種籾の病原菌を死滅させます。今年は全てササニシキなので種籾の量も60kgほど用意します。
種籾は全て自家採種。昨年の稲刈り後に唐箕をかけて、さらにグレイダー付きの脱芒機で選別しておきました。
消毒が終わったら陰干しして乾燥させます。

温湯消毒。 籾を乾燥させる

種まき

種まきは4月1日に行いました。
1400枚ほどの種まきを一人で行います。大変そうに見えますが、土を入れたコンテナ袋をフォークリフトで吊り下げ自動投入し、さらに苗箱自動積立機を導入したので、一人でやっててもかなり余裕があります。ぼちぼちやりますのでペースは1時間に200枚ほどです。

種まき。

苗代

種まきの翌4月2日に苗代に苗を並べました。乾田苗代なので、この作業も割と余裕です。
軽トラ一台分の苗を並べたら、すぐに乾燥と鳥害を防止するための不織布をかけていきます。一人で苗箱運びと並べ作業と不織布掛けまでやると1日で700枚が限界ですね。

苗箱並べ 不織布とシルバー掛け。

育苗

今年は最高の出来でした

結論から言いますと、今年の苗の出来はこれまでの米作り歴11年の中で最高の出来栄えでした。

苗代育苗のように加温しない平置き出芽だと、阿蘇のような高冷地はどうも出芽にバラツキがあるようなので、今年は「ハイホワイトシルバー」という資材を導入しました。この資材は表ホワイト、裏シルバーという二面の素材で出来ており、ホワイトで太陽光を反射して苗焼けを防ぎ、シルバーで温まった内部の熱を逃さない、という保温と断熱を両立するという優れもの。これで暑い日中も寒い夜間も苗の温度が安定するはずです。

狙いは的中、出芽がばっちり揃っております。いつもは緑化する芽もあれば出芽し立ての白い芽があったりするくらいバラけてたのですが、やはり温度の安定は重要ですね。

さらに今年はトンネルもビニールハウスで使う巻き上げ機を設置して、朝晩のサイドの開放を簡単にしました。トンネル内に温度データロガーを設置して細かくトンネルの開け閉めを行い徒長を防ぎます。気温が10度を下回る日は水をかけ流して保温。この田んぼに流れてくる農業用水の地下水は通年13度なので、寒い日は水のほうが温かいのです。

サイドを巻き上げ機で上げて換気する。 揃った苗立ち。 トンネル育苗。

田植え

2023年6月3日から田植えを開始。いろいろあって田植えが遅れて、結果、なんと育苗期間60日。5.5葉期なので背丈も20cm以上と高く、茎も平らになり硬化しております。

田植えの様子。 田植え時の苗。

除草

今年は除草が上手くいきました。結局なぜ雑草を抑えることができたのかと言いますと、「育苗に成功したから」です。
稲も雑草も日光や栄養分の奪い合いをしますので、いきなり大きい苗を植えれば、それだけ雑草に対するアドバンテージになります。しかも大きい苗を植えれば活着が早く、すぐに株間除草を行うことができ、初期の雑草の発生を大きく抑制することができます。除草機に加えて田植え直後から水深10cm以上の深水を保てば、ヒエ、コナギ、ホタルイ、オモダカなどは全く問題にならないですね。

ただ、クログワイだけは除草機では対策が難しいので、やはり農閑期にどれだけ土を乾かすかが重要です。

常用除草機。 7月の除草。

稲刈り

2023年9月26日から稲刈りを始めました。
今年はこれまでにないくらいの収量で、すぐにコンバインのタンクに籾が溜まります。昨年よりも10aあたり1俵(60kg)以上も多いですね。

「苗半作」、つまり苗の出来栄えで米作りの半分以上は決まってしまうという格言ですが、これはこと自然栽培には当てはまらないと実感しました。

無農薬・無施肥栽培を10年以上続けてきた経験を踏まえての体感としては「苗九作」。苗が良ければ除草も成功し、除草が成功すれば収量も上がる、というわけで、もちろん田植え後の管理も重要ですが、その管理もそもそも苗が良くなければ効果が薄く、やはり農薬や化学肥料でコントロールすることができない自然栽培での米作りに一番重要なのは"育苗"なんだな、ということを実感した一年でした。

これでもまだまだ及第点があるので、来年はさらにさらに完璧な苗を作ってみせるぞ!!
というか、ササニシキじゃないならそこまで苗を気にかけなくてもいいんですよね。ヒノヒカリとか放っといても割りと出芽も揃うし苗もどんどん伸びるし。寒い地域で寒さに弱いササニシキを作ると大変ですが、育苗がどんどん上手になります。

稲刈りの様子。
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