■ お米の品質表示について
当店ではお米の商品パッケージに記載されます品質表示について、JAS法の「玄米及び精米品質表示基準第4条」と「米トレーサビリティ法」の二つの法律に基づいた表示を行なっております。
当店で販売しておりますお米は、JAや米穀卸業者などの仲介業者などを経由せず全て生産者との直接取引にて売買を行なっております。
そのため、一般のスーパーマーケット等で販売しているお米とは品質表示が異なります。
少々分かりづらい表示となっておりますため、下記の品質表示情報をご確認ください。
■ 詳しい商品情報は商品ページにてご確認ください
お米の表示に関する法律が改正されたことにより、生産者であっても米穀検査を受けなければお米のパッケージに産地や品種、お米を生産した年度を表示することができなくなってしまいました。
また、米穀検査を受けていないお米はお米のパッケージに「未検査米」と表示しなければならない義務も設定されました。
そこで当店のお米は、商品ページには産地、年度、品種を表示しておりますが、お米のパッケージである「米袋」にはそれらの表示を行なっておりません。
お買い求めの際には商品ページにて産地、年度、品種をご確認の上、ご購入くださいませ。
産地が「熊本県阿蘇産(産地未検査)」などとよく分からない表示になっているのは、上記の2つの法律がぶつかり合っているためです。
一方は「検査を受けていないなら産地が分からないから産地未検査と表示しろ」といい、一方の法律は「全ての農産物には産地があるのに、それを表示しないのは消費者に不利益だろ。だから産地は絶対に表示しろ」となっているわけです。その結果、「熊本県阿蘇産(産地未検査)」などと表示しなければならないわけです。
行政のお偉いさんがたは何を考えているんでしょうね。
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米袋の表面には商品説明のシールが貼ってあります。
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裏面にお米の品質表示シールが貼ってあります。
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古代米は表面に商品説明と品質表示を記載したシールが貼ってあります。
■ 同じ生産者の異なる品種のお米をご購入の場合は
お米の品種を米袋に表示していないため、同じ生産者の異なる品種のお米をご購入の場合、例えば「五嶋義行さんのコシヒカリ」と「五嶋義行さんのヒノヒカリ」を同時にご購入いただいた場合などはどちらがどの品種なのかが区別がつきません。
そのため、苦肉の作としましてアルファベットにて品種を区別できるようにしております。
下記表示にてご確認くださいませ。
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コシヒカリには「Ko」と表示しております。
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ヒノヒカリには「Hi」と表示しております。
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ミルキークイーンには「Mi」と表示しております。
■ 当店のお米が米穀検査を受けない理由
全ての生産者が米穀検査を受ければ米袋に産地、年度、品種を表示できるのですが、当店は生産者に対し米穀検査の検査証明を取引上の必須項目とはしておりません。
その理由としまして下記の3つの理由がございます。
● 全ての生産者と直接取引を行なっているため、第三者に年度や産地、品種を証明してもらう必要がない。
● 検査は無料ではなく、検査代や指定の袋代、検査機関への搬入の経費や手間がかかるので、お米の値段が高くなってしまう。
● 検査の結果項目は品種と年度と産地、そして米の粒の大きさや着色米の有無による等級だけであり、当店の販売基準である「農薬と化学肥料一切不使用」という安全や環境の面は一切検査がないため、受ける必要がない。
■ 直接取引ですので全て把握しております
お米の米穀検査は直接取引をしない売買においては必須であります。
例えばスーパーでもお米はたくさん販売されておりますが、スーパーの担当者は一人一人の生産者と取引を行なっているわけではなく、米穀卸業者を経由して取引を行っており、そういった場合には第三者にお米の情報を保障してもらう必要があります。
しかし当店は生産者との直接取引において「どこで、誰が、どの品種を、いつ作ったのか」という情報は全て把握しておりますので、第三者にお米の情報を保障してもらう必要がございません。
■ 不要な検査は極力省いてできるだけ安く提供いたします
検査には、検査費用や検査場までお米を持ち込む手間がかかります。
ただでさえ無農薬栽培のお米は手間がかかっている分値段は高くなりがちですので、必要のない検査は極力省いてもらい、できるだけお米の価格が上がらないように努めております。
■ お米の等級の決定には大きな間違いがあります
検査項目の一つに「お米の等級」というものがございます。
この等級、お米の整粒割合や水分量などを調べて決定していくのですが、その検査の一つに「着色粒混入」というものがございます。
お米の中に何粒の着色米(カメムシがかじって黒くなったお米)があるかを調べ、その数でお米の等級が決定します。
この着色米、全く混入がなければそのお米は「一等米」となりますが、ほんの2粒だけ着色米が混入しているだけで「二等米」となります。
大手業者と取引する場合は等級が一等か二等かでお米の価格が数千円異なります。
そのため、農家はお米を一等米にするためにカメムシ対策として過剰に農薬を散布します。ほんの2粒で等級が下がり、ひいては収入に大きく影響しますので、ほんのひとかじりでも許されないのです。
このカメムシ用の農薬が昨今話題となっている「ネオニコチノイド系」の農薬です。EUではネオニコチノイド系農薬がミツバチの生態の大きく影響を与えているとして使用制限を行っております。
これに関しては農家が悪いのではありません。お米を作れば必ずカメムシがかじり着色米が出るにも関わらず、着色米があった場合は等級が下がる、つまり「お米として劣っている」ような検査を行っている行政が悪いのです。
当店では現在の米穀検査には「環境破壊をけしかけている」という大きな間違いがあると考えておりますので、たとえ産地や品種、作った年度を表示できないという不利益を被ったとしても米穀検査は受ける予定はございません。
お客様にはご迷惑をおかけしますが、どうぞご了承のほどお願い申し上げます。
※余談ですが、米穀検査を受けていなければ産地や品種を表示できなくなったのは、2008年におきた「事故米不正転売事件」の影響です。こういったことが二度と起きないように、といえば聞こえはいいのですが、要は農水省が適当な仕事をやっていたからああいうことが起きたわけで、その結果検査を受けなければ品種や産地を表示できなくなったのですから、農家としてはいい迷惑です。